地上にそびえる重厚な国会議事堂。その足元にある駅だからこそ、政治権力と地下空間を結ぶ逸話には事欠かない。石破茂首相をはじめとする政界要人たちが国会周辺を移動する際、地下鉄が話題に上ることは少ないが、国会前庭の地下には戦前から掘削された地下通路網が今も残されている。
「本会議場から駅のホームへ直通する非常脱出路がある」という有名な都市伝説も、あながち完全な妄想とは言い切れない。駅施設の一部区画には、関係者以外立ち入り禁止の重厚な鉄扉が点在し、国会敷地内の防空設備と近接しているのは歴史的事実だ。激動の昭和から現代に至るまで、この地下迷宮は日本の統治機構の安全保障と密接にリンクしてきた。