歴代の短命政権ランキングを振り返ると、宇野内閣の在任期間69日は日本の憲政史上第4位の短さです。第1位の東久邇宮稔彦王(54日)、第2位の石橋湛山(65日・病気退陣)、第3位の羽田孜(64日・連立崩壊)に次ぐ記録であり、単独政党の自由民主党政権としては事実上、選挙での引責退陣として最短の記録となっています。
政権がここまで急速に崩壊した背景には、女性スキャンダルだけでなく、当時の自民党を取り巻く「逆風の三重苦」が存在していました。
- リクルート事件に対する国民の激しい政治不信
- 1989年4月に導入されたばかりの「消費税3%」に対する主婦層を中心とした大反発
- 日米貿易摩擦に伴う農産物(牛肉・オレンジ)の輸入自由化による農家の自民党離れ
そこに首相自身の芸者スキャンダルが重なり、国民感情、とりわけ女性有権者の怒りは頂点に達していました。宇野首相は街頭演説に立つことすらままならず、各地で激しい抗議を浴びる異例の展開となったのです。