テレビのワイドショーやニュース速報で「宮様」と耳にした際、真っ先に生じる疑問が「宮様 誰のことを指しているのか」という点です。結論から言えば、一般的な文脈における宮様とは、天皇と皇后を除く皇族全般、あるいは独立した宮家を持つ親王やその一族を親しみを込めて呼ぶ通称です。
ここで押さえておきたいのが、皇族 宮様 違いです。「皇族」は皇室に属する構成員全体を指す法的な身分用語(天皇を除く皇后、太皇太后、皇太后、親王、親王妃、内親王、王、王妃、女王)であるのに対し、「宮様」はその皇族の方々に対して国民側が用いてきた敬称・愛称にすぎません。つまり、皇室典範 宮様という文言を法条文で探しても一切登場しません。
さらに混同されやすいのが宮様 殿下 違いです。日本の法体系において皇族の敬称は皇室典範第23条に明記されています。同条第1項では「天皇、皇后、太皇太后及び皇太后の敬称は、陛下とする」、第2項では「前項の皇族以外の皇族の敬称は、殿下とする」と規定されています。したがって、公式な敬称は「殿下」であり、「宮様」は日常会話や一般報道において敬意と親しみを両立させるために慣習上用いられている言葉です。
公務の現場や記者会見において、宮内庁関係者や報道陣が「秋篠宮文仁親王殿下」と正式に呼ぶ一方で、テレビのニュース番組が「秋篠宮さま」とテロップを出すのは、1989年(平成元年)以降にメディアが採用した「皇室報道における現代的敬語ルール(いわゆる『お言葉』運動の見直しと『さま』付けの定着)」によるものです。