JR新大久保駅の改札を一歩抜けると、香ばしいサムギョプサルの匂いとともに、色鮮やかなコスメショップの看板が視界に飛び込んでくる。新大久保コリアンタウンは、ソウルの明洞や江南で起きた美容トレンドが即座に着弾する、巨大なライブテスト場だ。
現在、K-Beauty(韓国コスメ産業)の潮流は大きな転換点を迎えている。かつて市場を席巻したロムアンド(rom&nd)のティントリップや、ティルティル(TIRTIR)のクッションファンデーションは、すでに誰もが知る定番の座を確立した。その先にある「まだ知られていない次世代ブランド」をいち早く手に入れたいという層が、この街の専門店に集結している。
韓国現地の巨大ドラッグストアチェーンであるオリーブヤングのランキング上位常連アイテムが、わずか数日後には店頭の目立つ位置に並ぶ。この圧倒的なスピード感こそが、街の最大の武器だ。