回復を早めようと良かれと思って口にしたものが、実は胃腸の負担を倍増させているケースは少なくない。例えば、ビタミンC補給の定番に思える柑橘類や100%オレンジジュースは、弱った胃粘膜には酸性が強すぎ、胃痛や胸やけを引き起こすリスクがある。また、食物繊維が豊富なゴボウやレンコン、玄米なども、健常時には腸内環境を整える優れものだが、回復期の腸には消化しきれずガスや下痢の引き金となる。
さらに、脂質の多い肉類や揚げ物、唐辛子などのスパイス類はもちろん、冷たい清涼飲料水やアイスクリームも避けるべきだ。消化管の血流を冷やして低下させ、腸の蠕動運動を麻痺させてしまうからである。厚生労働省が発信する健康情報や感染症後のケアマニュアルにおいても、病後における過度な油脂分や極端な高繊維食の摂取については注意喚起がなされている。自分の体が今どの段階にあるかを見極める目が欠かせない。