危険な急性期を乗り越えた場合、左室の収縮機能はおよそ2週間から2ヶ月程度でほぼ正常な状態へと完全回復します。心筋梗塞のように心筋組織が壊死して瘢痕化することが少ないため、長期的な心機能の予後は概ね良好とされています。
しかしながら、退院後も油断はできません。年間の再発率は約1〜2%(累積再発率は約5〜10%以上)と報告されており、一度完治したように見えても数年後に異なるストレス要因で再び発症する例が確認されています。
また、左室の動きが画像上で元に戻った後も、自律神経の乱れによる微小な胸郭違和感、倦怠感、発症時のトラウマによる不安障害といった遷延症状(後遺症様の愁訴)に悩まされる患者も少なくありません。定期的な心エコー検査による経過観察を継続するとともに、心身の過負荷を避け、ストレスマネジメントを日々の生活習慣へ組み込むことが再発防止への重要な鍵となります。