だが、物理的な端末としての役割は数年で幕を閉じる。価格変動を確認できないまま注文が進む仕組みに対する消費者保護規制の壁や、液晶画面を備えたスマートスピーカーの急速な普及がその背中を押した。CEOのアンディ・ジャシー率いる経営陣がクラウドサービスやソフトウェア主導の戦略へとシフトを強めるなか、2019年には端末の販売が終了し、サービス自体も順次停止された。
しかし、それは撤退ではなく「形態の変更」に過ぎなかった。専用のプラスチックを1箱ずつ配るコストと手間を捨て、あらゆる製品の中に直接注文ロジックを組み込む次なる構想へとバトンが渡されたのだ。