熊は雑食だが実は8割植物?ヒグマとツキノワグマの食性と出没の真相

熊は雑食だが実は8割植物?ヒグマとツキノワグマの食性と出没の真相

熊は雑食だが実は8割植物?ヒグマとツキノワグマの食性と出没の真相についての真相をお届けします。

クマの1年の中で最も食欲が旺盛になるのが、秋の「過食期(ハイパーファジー)」です。冬眠中はおよそ数ヶ月間にわたり一切の飲食を行わず、排泄すら止めて体脂肪だけで生命を維持し、メスは出産と授乳まで行います。そのため、冬眠前のわずか数週間のうちに体重の30〜40%に達する体脂肪を蓄積しなければなりません。

この過食期におけるクマの好物一覧は以下の通りです。

  • ブナ・ミズナラ・コナラの実(ドングリ類):脂質とデンプンが豊富で、体脂肪を急速に蓄えるための最重要主食。
  • オニグルミ・クリ:極めて高脂質・高カロリーな大好物。殻を器用に割って中身だけを食べる。
  • ヤマブドウ・サルナシ・コクワ:糖度が高く、ビタミンや即効性のエネルギー源となる秋の果実。
  • サケ・マス(※主に北海道のヒグマ):冬眠に必要な良質なタンパク質と脂肪分を補給する貴重な動物性資源。

ドングリ凶作と熊の人里出没の経緯は、まさにこの過食期の食糧事情と直結しています。ブナやミズナラは数年に一度、周期的に大凶作の年を迎えます。山に木の実が一切実らない年、クマたちは飢餓の危機に瀕し、強烈な食欲に突き動かされて餌を探し求めて行動圏を広げます。

その先に行き着くのが、山裾に広がる人間の集落です。放置されたカキやクリの実、農作物の匂いに引き寄せられたクマが次々と里へと下りてくる構造がここにあります。

小林 直樹
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小林 直樹

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