監督を務めるデヴィッド・フィンチャーの徹底したパーフェクショニズムは、本作でも遺憾なく発揮されている。数十回に及ぶテイクの重ね合わせと、一ミリの狂いも許さない画角の計算。彼の演出スタイルが、主演を務めるマーゴット・ロビーの圧倒的な演技力と完璧に噛み合った。
主演のマーゴット・ロビーは、従来の華やかなイメージを完全に削ぎ落とし、精神の境界線上に立つ難役へと挑んだ。冷徹な美しさと内面に秘めた狂気を狂いなく演じ分ける彼女の姿に、撮影現場のスタッフすら息を呑んだという。天才監督とトップ女優の化学反応が、スクリーン上に不穏で美しい緊張感をもたらしている。