兄弟の運命を大きく変えたのが、2010年の出来事でした。母親が50歳という若さで買い物中に突然倒れ、そのまま急逝するという悲劇に見舞われます。当時、弟たちはまだ学生であり、保護者を失った家庭を誰が支えるのかという重い現実が突きつけられました。
当時すでに多忙を極めていた横山さんは、迷うことなく「自分が父親代わりになる」と決心します。将来の自立を見据えて勉学に励んでいた弟たちの夢を断ち切らせないため、充さんが通う税理士系専門学校の学費、そして三男・周平さんが進学した音響系専門学校の学費をすべて自らの稼ぎで工面しました。
「弟たちには自分と同じような苦労をさせたくない、ちゃんとした学歴と資格を持って生きていってほしい」という横山さんの思いは強く、生活費の援助だけでなく、生活態度の指導や将来の進路相談に至るまで、文字通り親代わりとして厳しくも温かく向き合い続けました。