料理用語における「ひたひた」とは、鍋に入れた食材の頭が水面からわずかにチラリと出ている状態を指します。食材全体が完全に水没する一歩手前、割合で言えば食材の高さに対して8割から9割程度まで水が注がれている水加減が目安です。
レシピ作成者が「ひたひたの水」と指定し、具体的な「水量ml」を数値で記載しないのには明確な理由があります。使う鍋の直径や深さ、食材の切り方、並べ方によって、同じ食材の量であっても必要な絶対水分量が大きく変動するためです。例えば、底が広いフライパンのような浅鍋と、小回りの利く小鍋とでは、同じ食材を浸すために必要なミリリットル数が倍近く変わるケースも珍しくありません。だからこそ、数値ではなく「食材に対する視覚的な水位」で指示が出されています。