アボカドを語るうえで欠かせないのが「森のバターと呼ばれる理由」です。果肉の約15〜20%が脂質で構成されており、果物としては極めて異例の濃厚でクリーミーな舌触りを持っています。しかもその脂質の大部分は、善玉コレステロールを維持し悪玉コレステロールを減らす働きで知られるオレイン酸などの一価不飽和脂肪酸です。
さらに、1998年には「世界一栄養価の高い生食用の果実」としてギネス記録に認定された実績を持ちます。ビタミンE、ビタミンB群、葉酸、カリウム、食物繊維などが豊富に凝縮されており、単なる嗜好品を超えた高密度な栄養食品として世界中で評価されてきました。
以下の比較表は、アボカドと一般的な果物・野菜の100gあたりの栄養データを整理したものです。アボカドがいかに一般的な果物とかけ離れた栄養構造を持っているかが浮き彫りになります。
文部科学省の「日本食品標準成分表」をもとに算出したこのデータを見ると、アボカドカロリー糖質比較における特異性が一目瞭然です。一般的な果物が10〜20g程度の糖質を含むのに対し、アボカドの可食部100gに含まれる糖質はわずか0.9g前後しかありません。一方で脂質は一般的な果物の数十倍から100倍近くに達します。