一方で、実生活での恋愛を避けつつも、画面の向こうのアイドルやキャラクターに熱狂する「推し活」は依然として全盛期を迎えている。なぜリアルな恋愛は面倒なのに、推し活には時間もお金も惜しまないのか。その答えは、コントロールの可否にある。
推しは裏切らない。こちらが注いだ愛情に対して、一定のルールに基づいたフィードバックを返してくれる。対照的に、生身の人間は思い通りには動かない。突然連絡が途絶えることもあれば、理不尽に嫌われることもある。傷つくリスクがゼロの安全な領域で感情を消費することに慣れてしまった現代人にとって、生身の人間を相手にする恋愛は、あまりにもハイリスク・ローリターンな投資に見えてしまうのだろう。