放課後の理科室にひっそりと佇むプラスチック製の内臓模型。昼間は何の変哲もない授業の道具に過ぎない物体が、夜の静寂の中で突如として意志を持ち始める。この恐怖の構図こそが、視聴者の日常を一瞬にして侵食する怪談の醍醐味だった。
作中で描かれた視覚的インパクトは極めて強い。赤く剥き出しになった筋肉組織、蠢く内臓、そして虚無を見つめるプラスチックの瞳。画面から匂い立つような生理的忌避感が、当時の子供たちを恐怖の底へと突き落とした。放送翌日、全国の小学校で理科室に入るのをためらう児童が続出した現象は、決して大げさな噂話ではない。