調理用の衛生資材として作られるキッチンペーパーは、水滴や油分を素早く吸い取るため、粗いパルプ繊維が複雑に絡み合った多孔質構造をしている。一方、一般的な医療用不織布マスクは、微細な静電気を帯びたメルトブロー不織布が使われており、サブミクロン単位のウイルス粒子を物理的・電気的に捉える。
専門機関の実験によれば、複数枚に重ねたキッチンペーパーは、会話や咳によって飛散する大粒径の飛沫(5微米以上)を一定レベルでブロックする能力を持つ。しかし、空気中に漂う微小なエアロゾルや防菌効果となると、医療用マスクの捕集率には遙かに及ばないのが実情だ。あくまで「自分の飛散を一時的に防ぐ」「無意識に手で口鼻を触るのを防ぐ」という防護壁として評価するのが妥当だろう。