物語の舞台は、華やかさと底知れぬ闇が同居するアメリカ・ニューヨーク。ダウンタウンのストリートギャングたちを束ねるアッシュ・リンクスは、類まれなIQ200超の頭脳、卓越した戦闘能力、そして息をのむほどの美貌を兼ね備えた17歳の少年です。彼は幼少期からマフィアのボスであるディノ・ゴルツィネに性的な搾取と暴力で支配され、愛玩物兼冷酷な後継者候補として育てられてきました。
ある夜、アッシュは自身の縄張りで銃撃された見知らぬ男から、小瓶に入った謎の物質と「バナナフィッシュに会え……」という謎の遺言を託されます。「バナナフィッシュ」――それは、かつてベトナム戦争(アニメ版ではイラク戦争)で突如として錯乱し、仲間を無差別に銃撃したのち廃人状態となったアッシュの実兄グリフィンが、昏睡の中で幾度となく呟き続けていた言葉そのものでした。
時を同じくして、カメラマンの助手としてニューヨークを訪れていた心優しい日本人青年・奥村英二がアッシュと出会います。異なる世界で生きてきた二人が言葉を交わした瞬間から、謎の薬品を巡る国家規模の巨大な陰謀、マフィアや軍事組織が入り乱れる壮絶な抗争の渦へと巻き込まれていきます。過酷な銃撃戦の連続とともに、二人が育むかけがえのない絆を描き出す点こそが、本作最大の骨格です。