うちはイタチがアニメ『NARUTO-ナルト-』に初めて姿を現したのは、無印版の第81話「朝霧の帰郷」でした。木ノ葉隠れの里に突如現れた漆黒の衣をまとう謎の忍。その冷徹でありながらどこか哀愁を帯びた低音ボイスを吹き込み、一瞬で視聴者を虜にしたのが声優の石川英郎さんです。
当時、イタチが抱える「一族殺しの真相」や「木ノ葉を守るための二重スパイ」という重すぎる裏設定は、まだ原作でも明かされていませんでした。石川さんは制作サイドから詳細な結末を聞かされないまま、「冷徹な悪役」と「弟を想う兄」の絶妙な境界線を探りながら演技を構築していったと語られています。
感情を表に出さない抑制されたトーンでありながら、言葉の端々に滲み出るわずかな揺らぎ。石川さんの卓越した演技力があったからこそ、真実が明かされたときの衝撃と感動が何倍にも膨れ上がりました。