中華調味料の棚の前で多くの消費者が一度は抱く疑問が、「創味シャンタン」と「味覇(ウェイパー)」の住み分けです。ネット上でも様々な憶測が飛び交うこの両者の関係には、食品業界の歴史に残る明確な事実が存在します。
1961年の発売以来、株式会社廣記商行が販売していた赤い缶の「味覇」の中身の製造を一手に担っていたのは創味食品でした。つまり、半世紀以上にわたって世間が「味覇の味」として親しんできた万能中華スープの素は、創味食品の工場で作られていた「創味シャンタンDX」そのものだったのです。
しかし2014年から2015年にかけて、販売元と製造元の間で契約上の見直しが行われ、両社の提携が解消。これを機に創味食品は、自社ブランドとして「創味シャンタンDX」を家庭用市場へ直接投入することとなりました。現在、廣記商行の味覇は別の製造ラインで作られており、創味シャンタンこそが「1961年以来の伝統の配合を受け継ぐ元祖の味」という立ち位置を保っています。
実際の成分や風味を比較すると、創味シャンタンは清湯スープをベースにした豚骨・鶏ガラエキスと各種スパイスの重厚なコクが特徴であり、炒飯やスープはもちろん、パスタや炒め物の隠し味としても極めて高い汎用性を誇ります。一方の現行味覇も独自のリニューアルを重ねてファンを持っていますが、長年のプロの味を忠実に再現したいユーザーからは、創味シャンタンが根強い指名買いを獲得しています。