日本のテレビ業界には、大手事務所を退所したタレントが一時的にキャスティングされにくくなるという、暗黙の慣例が長らく存在していた。公正取引委員会による監視の目が厳しくなった現在でも、制作現場の「忖度」はゼロにはなっていない。これが、視聴者が彼女をテレビで見かけなくなった物理的な要因の一つだ。
しかし、それ以上に大きいのは福田自身の意識の変化だ。視聴率やスポンサーの意向に左右される地上波ドラマの枠組みから飛び出し、より深く役柄と向き合える環境を求めた結果である。彼女にとって、テレビに出続けることだけが「女優としての成功」ではなかったのだ。