遺骨からダイヤモンドを生成する技術は、決してオカルトや誇大広告ではありません。天然ダイヤモンドが地球深部の超高温・高圧環境で炭素から結晶化する自然現象を、スイスやアメリカなどの高度な専門ラボに設置されたHPHT(高温高圧)装置によって人工的に再現する最先端の物性工学です。
生成工程は大きく3つの段階に分かれます。まず、預けられた遺骨を化学処理して不純物(カルシウムやリンなど)を取り除き、高純度の炭素(カーボン)を抽出します。次に、抽出した炭素を黒鉛(グラファイト)へ転換し、数千気圧・2000℃を超える極限環境に数週間から数ヶ月間置くことで、ダイヤモンドの種結晶の周りに炭素原子を結晶化させます。最後に、熟練の宝石職人が原石をカット・研磨し、美しい輝きを持つメモリアルダイヤモンドが完成します。
ここで多くの飼い主が直面するのが、ペット遺骨ダイヤモンドの必要量です。火葬後の遺骨に残る炭素の含有率は骨の状態によって異なりますが、一般的な基準値は次のとおりです。
・遺骨のみを使用する場合:約200g〜500g(小型犬〜中型犬の全骨相当、または大型犬の分骨程度)
・被毛(毛)を使用する場合:約2g〜10g
・遺骨と被毛をブレンドする場合:遺骨少量+毛数g
ハムスターや小鳥、あるいは小型猫などで「火葬後に遺骨が少量しか残らなかった」というケースでも、生前にカットして保存していた毛や、飼い主自身の髪の毛を炭素源として補うハイブリッド合成に対応している専門業者が存在します。