「吉四六」という独特な銘柄の読み方は「きっちょむ」と読みます。この名は、大分県野津町(現・臼杵市)に伝わる機知とユーモアに富んだ民話の主人公・「吉四六さん(本名:広田吉右衛門)」に由来しています。地元で親しまれる頓智(とんち)の大家にあやかり、大分を代表する本格麦焼酎として全国にその名を轟かせてきました。
製造元である大分むぎ焼酎 二階堂は、麦100%の本格麦焼酎を日本で初めて開発したパイオニアです。その定番酒「二階堂」の原酒を、じっくりと時間をかけて樫樽やタンクで長期貯蔵・熟成させたプレミアムラインこそが吉四六です。アルコール度数は25度。熟成によってアルコールのトゲが極限まで削ぎ落とされ、麦本来の上品な香ばしさとバニラのような甘い芳香が調和した、シルキーな口当たりを実現しています。
現在も続く入手困難の背景には、主に3つの構造要因が存在します。
- 長期貯蔵による生産キャパシティの物理的限界:時間をかけて熟成させるため、急激な増産が構造的に不可能です。
- 料飲店ルートへの強固な優先配分:全国の高級居酒屋、割烹、クラブやスナックなど、夜の街でのボトルキープ需要が極めて高く、一般小売市場に出回る本数が絞られています。
- 陶器壺の製造工程と贈答需要:職人が手掛ける美濃焼の壺は大量生産が難しく、お中元やお歳暮、慶事のギフトとしての引き合いが絶えないため、店頭に並んだ瞬間に買い占められる現象が続いています。