エレベーターで上層階へ上がり、扉が開いた瞬間に広がる景色に誰もが息をのむ。東急不動産株式会社が手がけたこのランドマークの最上階には、建築家・中村拓志氏の繊細な美意識が息づいている。すり鉢状に配されたウッドデッキ、中央を囲むように立つ落葉樹や常緑樹。季節ごとに表情を変える樹々には野鳥が羽を休め、ここが熱気あふれる表参道原宿エリアであることを一瞬で忘れさせる。
風が吹き抜け、葉が擦れ合う音が響く。「おもはらの森」と名付けられたこの屋上庭園は、無機質なコンクリートジャングルにぽっかりと浮かぶ緑の浮島だ。テラス席の木製ベンチに腰掛け、空を見上げながら飲む珈琲は、格別の味わいをもたらしてくれる。