ふたりの出会いは、金子昇がまだ何者でもなかった下積み時代にさかのぼる。上京後に俳優を目指してオーディションを受け続ける日々の中で、彼女と知り合った。当時の彼はアルバイトで生活費を稼ぎながら役を掴もうともがいていた時期であり、経済的にも決して裕福とは言えない生活を送っていた。
そんな先行きが見えない若き役者志望の男を、彼女は一切の損得勘定抜きで支え続けたという。まだ何の結果も残していなかった時期から彼の才能と人柄を信じ抜き、生活の苦楽をともに分かち合った経験こそが、揺るぎない夫婦の土台を形成することとなった。