東日本大震災の発生直後、被害の全貌が明らかになるにつれて、地域社会の精神的支柱であった文化人や名士たちの悲報が次々と届いた。地元メディアで長年親しまれたアナウンサーや伝統工芸の継承者、さらには地域医療の最前線に立っていた名医たちが、津波の直撃を受けて命を落としている。
彼らが命を落とした状況には、当時の凄まじい混乱と、最期まで誰かを救おうとした壮絶な選択が存在した。避難誘導の声を上げ続けた放送関係者、傷病者の救護のために病院に残った医師――彼らが最期に遺した行動とメッセージは、15年の歳月を経て今なお私たちに深く問いかけている。