多くのオフィスワーカーを悩ませるのが、「同じMicrosoft製品であるにもかかわらず、ExcelとWordでショートカットが完全に乖離している」という構造的な問題です。これにはソフトウェアが辿ってきた歴史的背景とデータ構造の違いが深く関係しています。
Windows版において、Excel 取り消し線 Ctrl 5という割り当てが定着している一方、Wordでは初期状態で直接のキーが存在しません。Excelにおけるフォント装飾は「Ctrl + 2(太字)」「Ctrl + 3(斜体)」「Ctrl + 4(下線)」「Ctrl + 5(取り消し線)」と数字キーに連番で割り振られた歴史を持ちます。一方でWordは英文ワープロ専用機時代からのキーバインド思想を色濃く残しており、文字単位の詳細な装飾は「フォントダイアログ(Ctrl + D)」を経由して総合的に設定するアーキテクチャが維持されているためです。
さらにGoogle Workspace(スプレッドシートやドキュメント)ではブラウザ標準のキー操作との競合を避けるために「Alt + Shift + 5」が採用されるなど、各社が独自に最適化を図った結果、ユーザー側の操作体系が分断される事態が生じています。