東京郊外の静けさに包まれた拠点で、取材に応じた彼は静かな口調で語り始めた。かつて弁明会見で見せた攻撃的な口調は影を潜め、言葉を選びながら思考を重ねる姿がそこにはあった。オウム真理教の最高幹部として全盛期を支えた過去と、現在の活動との間には、どのような断絶と連続性が存在するのだろうか。
当団体の日常業務は、会員向けの講義や哲学的対話、さらには聖地巡拝と呼ばれる自然散策イベントの企画・運営が中心だという。「絶対的な教祖への帰依が招いた悲劇を二度と繰り返さない」。そう強調する彼の日課は、過去の教団資料の再検証と、心理学や哲学の最新知見を取り入れた思想的総括である。独占取材のなかで明かされたのは、かつての信者組織とは一線を画す、フラットな議論を重んじる組織構造への転換だった。