2019年に放送された『いだてん〜東京オリムピック噺〜』は、脚本家・宮藤官九郎が描く近現代大河として大きな注目を集めた。落語の語り口を交えつつ、ふたつの時代を複雑に行き来するスピード感あふれる構成は、これまでの大河ドラマの常識を根底から覆すものだった。
だが、侍が登場せず、馴染み深い戦国武将も出てこないストーリー展開に困惑する視聴者が続出。平均視聴率は大河史上初の1桁台へと落ち込んだ。しかし、ドラマ自体のクオリティや緻密な伏線回収への評価は極めて高く、低視聴率=作品の失敗とは一概に言い切れない複雑な課題を提示した。