同居する家族やパートナーが鬱症状や重度の疲労で苦しんでいる時、よかれと思ってかける「何が食べたい? 作るよ」という言葉が、逆に相手の脳に大きな負担をかけることがある。思考力が低下している状態では、「メニューを考える」こと自体が苦痛だからだ。
周囲に求められるのは、選択肢を与えずに主体的に食事を手配する配慮だ。「今日はうどんにするね」「デリバリー頼むから座ってて」といった具現的なリードや、後片付けまでを完全に引き受ける姿勢が、苦しんでいる人の心を大幅に軽くする。家庭内での役割分担を一時的に完全に解体することが、早期回復への一番の近道となる。