日常的に財布に入っている10円玉や500円玉ですが、縁起を重んじる参拝者の間では避けられるケースが目立ちます。その背景には、古くから日本人が大切にしてきた言葉の響きや象徴的な意味合いがあります。
まず、10円玉が敬遠される最大の理由は「遠縁(とおえん)」という語呂合わせにあります。「十=とお」と読むことから「ご縁が遠のいてしまう」という意味に転じ、特に良縁祈願や商売繁盛を願う場では好ましくないとされてきました。
次に、最高額の硬貨である500円玉がNGとされる理由は「これ以上大きな効果(硬貨)がない」=「運勢の頭打ち・これ以上の発展がない」という解釈がなされるためです。また、「これ以上の硬貨がない=打ち止め」という連想を招くことから、上昇志向を持つビジネスパーソンや受験生の間でも避けられる傾向があります。
逆に、5円玉や50円玉といった「穴あき硬貨」が好まれるのは、穴が開いている形状から「先々の見通しが良い」「福が通り抜けて定着する」という吉祥の意味が込められているからです。