世界的なAIブームや半導体競争のなかで、優秀な頭脳の争奪戦は激化の一途をたどっている。アメリカのテック企業や中国の大学が数千万円から億単位の年俸を提示する中、従来の横並びの給与体系では太刀打ちできない。そこで理研が本格的に導入・拡大しているのが、破格の待遇を用意する「特別招聘研究員制度」だ。
この制度の適用を受ける世界トップクラスの外国人研究者や、AI・量子コンピューティング分野のスタープレイヤーには、日本の公務員の常識を遥かに超える年俸が提示される。一部の報道や内部情報によれば、数千万円から、場合によっては1億円を超える契約も存在する。この超格差とも言える実力主義の導入は、学術界における「悪平等」を打破する一手として期待される一方で、生え抜きの日本人研究者との給与格差を生み、組織内のモチベーション低下を招く諸刃の剣でもある。