かつて日本中を揺るがした神戸山口組との分裂抗争は、事実上の終息を迎えた。しかし、それは平和な解決を意味しない。弘道会は、瓦解した神戸側の残党や利権を冷徹に吸収し続けている。組織図には、かつて敵対していた組織の元幹部たちが、新たな傘下組織として名を連ねるケースが増えた。
だが、この「拡大路線」は内部に新たな火種を抱え込むことにもなった。元々の弘道会メンバーと、外様である吸収組員との間での利権争いや、感情的な対立が各地で報告されている。一枚岩に見える組織図の裏には、いつ破裂してもおかしくない不満分子が潜んでいる。