テレビ局のアナウンサーは一見、華やかな世界に見える。しかし、その実体は会社員だ。給与体系や待遇は所属する放送局の経営基盤に大きく左右される。
民放キー局の代表格である日本テレビやフジテレビの場合、30代中盤で年収1,000万円を超え、エース級となれば1,500万円規模に達することも珍しくない。これに対し、公共放送であるNHKのアナウンサーは全国転勤の負担があるものの、給与体系は原則として職員給与規定に準拠する。30代での想定年収は800万〜1,000万円前後に留まり、民放キー局との間には明確な「年収の壁」が存在する。
年収差だけではない。社内評価の軸も大きく異なる。「民放では担当番組の視聴率やスポンサーウケ、制作陣からの扱いやすさが評価に直結する。一方、NHKでは正確なアナウンス技術や報道取材の現場実績、さらには地域局での貢献度が昇進の鍵を握る」と民放キー局の編成幹部は解説する。過酷な改編期を乗り越えるたび、局内での序列とリアルな評価が白日のもとに晒される。