タモリ夫妻の間には子供がいません。昭和の芸能界においては跡継ぎや家庭の話題がワイドショーの格好の題材となることが常でしたが、タモリはこの点について多くを語ることはありませんでした。
関係者の手記や当時のインタビューによると、二人は早い段階から「夫婦二人だけの人生を豊かに生きる」という共通認識を持っていたとされています。タモリは独自の哲学を持ち、誰かに依存することなく自立した個人同士が寄り添う関係性を重んじてきました。子供がいないからこそ、二人の絆は恋人であり、戦友であり、唯一無二の理解者という純粋な形で深まっていったといえます。
この夫婦愛を象徴する最大の出来事が、2014年3月31日をもって幕を閉じた国民的番組『森田一義アワー 笑っていいとも!』の放送終了(全8,054回)でした。
31年半もの間、平日の昼に毎日生放送へ出演し続けるというギネス記録級の偉業を支えたのは、妻が毎朝用意する規則正しい食事と生活リズムの管理でした。タモリは『いいとも!』終了に際し、周囲に「長年自分のために拘束され、迷惑をかけ続けた妻に恩返しがしたい」と語ったと報じられています。
番組勇退後、タモリは長年の念願であった夫婦での世界一周クルーズ旅行や国内温泉巡りを実行。多忙を極めた日々の埋め合わせをするかのように、二人だけの時間を慈しむ姿は多くの共感を呼びました。