彼の影響力は、演技の世界だけにとどまらなかった。ドラマ『ビューティフルライフ』で演じた車椅子の美容師・沖島柊二の姿は、当時の若者たちの職業観さえもガラリと変えてしまった。放送開始後、全国の美容専門学校への応募者が殺到し、「美容師」が男子中高生の将来なりたい職業の上位に躍り出たのは有名な話だ。
彼が身につけたウエアや小物は、ただの衣装ではなく「カルチャー」として消費された。BAPEのレザーダウンジャケット、RED WINGのブーツ、TENDERLOINのリングなど、彼がプライベートや劇中で愛用したブランドは一躍プレミア価格で取引されるようになった。
スタイリストの指示をそのまま着るのではなく、自分自身の感覚で着崩し、ライフスタイルとして提示したからこそ、当時の若者は彼を単なるアイドルではなく本物のファッションアイコンとして崇拝したのである。