ネット上の情報では「パンピ=とにかく悪質なネットスラング・絶対に使ってはいけない悪口」と過度に煽られるケースがあります。しかし、これは実態の半分しか捉えていません。
最大の盲点は、オタク趣味がマジョリティ化した現在、言葉の攻撃力が薄れつつあるという点です。かつてオタク文化は日陰の存在であり、世間からの偏見に対抗するために強烈な「防衛壁」を築く必要がありました。その壁を築くための防衛言語こそが「パンピ」だったのです。
ところが推し活という概念が定着した現代では、大半の人が何らかのコンテンツに熱中しています。その結果、「パンピ」という言葉は絶対的な悪口から、「特定コンテンツの作法を共有しているかどうかのコンテクスト(文脈)マーカー」へと性格を変えつつあります。無闇に怯える必要はありませんが、相手が古くからの文脈を引きずっている場合もあるため、言葉が持つ歴史的な重みを見誤らないリテラシーが求められます。