妊娠中に体調を崩して休業する場合、多くの女性が最初に直面するのが「無給期間の生活費」という現実的な壁だ。有給休暇を使い果たした後に仕事を休む場合、公的な収入保障の核となるのが健康保険の「傷病手当金給付制度」である。支給額の目安は直近12ヶ月の標準報酬月額をベースに計算され、おおむね支給開始前の給与の約3分の2が非課税で手元に残る仕組みだ。
業務外の病気やケガによる休業を対象とする本制度は、妊娠悪阻や切迫流産・早産による休業にも当然適用される。連続して4日以上仕事を休んだ場合、4日目から最長1年6ヶ月にわたり支給される仕組みだが、ここで押さえておくべきなのは、傷病手当金と産前産後休業期間中の出産手当金との調整や、勤務先の規定による独自の給与補償の有無だ。さらに、休職期間中であっても条件を満たせば損をしないための猶予期間措置が設けられている点も見逃せない。