SNSや旅行パンフレットで「濃溝の滝」として広く知れ渡ったハート型の光の写真は、正確には同じ敷地内にある「亀岩の洞窟」で発生する現象です。この2つは隣接しているものの、歴史も形状も異なる別々のスポットです。
この場所一帯は千葉県君津市が整備する「清水渓流広場」の中に位置しています。江戸時代初期(約350年前)、水田を拓くために川を人工的に蛇行させ、岩山を掘り抜いてショートカットさせた「川廻し(かわまわし)」によって生まれたトンネルが現在の亀岩の洞窟です。洞窟内の岩肌に亀の姿に似た突起があることからその名が付けられました。
一方の「濃溝の滝」は、洞窟から少し離れた岩肌を流れる落差のある滝であり、かつて水車を回すために利用されていた歴史を持ちます。2015年頃にInstagramへ投稿された一枚の写真が「まるでジブリの森」と世界的に大バズりした際、広場全体の通称として「濃溝の滝」の名が先行して拡散されたのが混同の発端です。現地を訪れる際は、「ハートの光を見る場所=亀岩の洞窟」と把握しておくと迷うことがありません。