ネット上の簡易的な園芸記事や動画を鵜呑みにしてしまい、かえって株を弱らせてしまうケースも後を絶ちません。現場で頻発している代表的な誤解と失敗原因を整理します。
【失敗原因1】雨の日や夕方にハサミを入れて病原菌を侵入させる
「つるが伸びてきたから」と雨天時や夕方に摘芯やわき芽かきを行うのは厳禁です。湿度が高い時間帯は切り口の乾燥が遅れ、傷口から灰色かび病や軟腐病の細菌が侵入しやすくなります。摘芯や芽かきは、必ず「晴れた日の午前中(9時〜11時頃)」に行うのが鉄則です。日中の日差しと風によって切り口が速やかにコルク化(乾燥硬化)し、病気の侵入を防ぎます。
【失敗原因2】子づるの「葉」まで全部切り落としてしまう過剰剪定
「摘芯=余計なつるを切ること」と誤認し、子づるについた雌花だけを残して葉をすべて切ってしまう初心者が散見されます。きゅうりの実は、「その実のすぐ隣にある葉」が光合成で作った栄養を最優先で吸収して肥大化します。葉を切り落として実だけを残すと、実は太れずに黄色く枯れ落ちてしまいます。必ず「実の先に本葉を1〜2枚残して摘芯する」ことを徹底してください。
【失敗原因3】支柱立てと誘引の遅れによる主枝の折損
成長の早いきゅうりは、盛夏期には1日で10cm近くつるを伸ばします。支柱への誘引(麻ひも等で8の字にゆるく留める作業)を怠ると、自重や風の重みで主枝が途中でポキリと折れてしまい、意図しないタイミングで親づるが強制摘芯されてしまいます。摘芯作業と支柱への誘引はセットの週間ルーティンとして管理することが肝要です。
あわせて重要なのが「摘葉(てきよう)」です。収穫が進んで下から数えて実を採り終えた節の古い葉や、黄色く変色した葉、地面に触れている下葉は、1週間に2〜3枚のペースで順次ハサミで切り取ります。下位の風通しを常に確保することが、無農薬栽培でのうどんこ病予防における最大の防壁となります。