広末のキャリアを語る上で、デビュー以来二人三脚で歩んできた芸能事務所「フラーム」の存在は外せない。数々の名作を共に生み出し、トップ女優の座へと押し上げてくれた古巣との決別は、彼女にとって身を裂くような痛みを伴うものだった。
さらに、私生活では元夫であるキャンドル・ジュン氏との離婚という大きな転換点を経験。世間からの激しいバッシング、失われたCM契約、家庭の崩壊。一連の騒動は彼女から多くのものを奪ったように見えた。だが、逆境は彼女を脆くさせるのではなく、むしろ強靭にした。守るべき子どもたちとの生活を守り抜くため、そして何より自分自身の魂を取り戻すため、彼女は逃げることなくすべての現実と対峙した。傷を負った人間だけが持つ凄みが、現在の彼女の佇まいに深い陰影を与えている。