「子どもたちの歓声が響いていたこの場所を、再び人が集まり、健やかに笑顔になれる場所にしたい」――そんな想いからプロジェクトの舵を取ったのが、株式会社ナチュラルサイエンス代表の小松令以子だ。少子化によって廃校となった中学校の校舎と敷地を買い取り、自然と共生する生産・観光複合拠点へと再生させた決断は、地域創生の手本としていま改めて注目されている。
校舎の面影をどこかに残しながらも、スタイリッシュで温もりのある木造建築へと生まれ変わった施設内では、省エネルギー設備や雨水・湧水の循環利用システムが稼働している。製品をつくる過程で自然を汚さない。使う人にも、つくる大地にも誠実であること。小松令以子の揺るぎない哲学は、働くスタッフの所作や、施設を満たす穏やかな空気感のすみずみにまで浸透している。