「はい、〇〇です」と電話に出た瞬間、聞き覚えのある家族の声で「事故を起こしてしまった」と助けを求められる——。2026年、日本国内で報告数が激増しているのが、生成AIを活用したリアルタイム音声クローン詐欺だ。SNSや動画サイト上に投稿されたわずか数秒間の発声データから声を抽出・再現し、電話越しに本人のふりをして送金を促す手口である。
また、アメリカや東南アジア、アフリカ諸国などの国番号が頭についた「国際電話ワン切り」も巧妙化の一途をたどっている。数秒で切れた着信に折り返し電話をかけると、高額な国際通話料金が課金され、その一部が犯罪グループの資金源として還流する仕組みだ。「うっかり折り返してしまった」という被害を防ぐため、通信各社は国際電話の着信拒否サービスを標準機能として提供し始めている。