1999年5月、返還から間もない香港の繁華街・九龍尖沙咀(チムサーチョイ)加連威老道(グランビルロード)にある雑居ビルの一室で、警察の捜査員が息をのむ凄惨な光景が発見されました。これが世に言う香港ハローキティ事件(現地呼称:Hello Kitty藏屍案)です。
被害者となったのは当時23歳の女性、樊敏儀(ファン・マンイー)さん。彼女は約1か月間にわたってアパートの一室に監禁され、人間の尊厳を徹底的に踏みにじる拷問を受け続けた末に命を落としました。
世間に凄まじい衝撃を与えた最大の要因は、犯人グループによる証拠隠滅の異常さでした。犯人らは発覚を恐れて遺体を解体・損壊し、最終的に被害者の頭部を人気キャラクター「ハローキティ」の巨大な人魚型ぬいぐるみの内部に縫い込んで隠匿していたのです。この異様極まりない事実が報じられると、地元メディアのみならず国際的ニュースとして世界中に打電され、凄惨な猟奇殺人事件としてその名が刻まれることとなりました。