1990年代、アジア全域を巻き込む圧倒的なブームを巻き起こした伝説的なデュオがいた。数々の金字塔を打ち立て、出す曲すべてがチャートを席巻した時代である。しかし、栄光の影で少しずつ蝕まれていた現実は、あまりにも唐突な形で破綻を迎えた。
週刊誌のスクープを発端に表面化した疑惑は、瞬く間に過熱した。芸能界のみならず一般社会にも巨大な波紋を広げ、本人の言動に対する追及は日増しに強まった。警視庁による捜査が入り、疑惑が現実のものとなった瞬間、ファンが抱いていた幻想は音を立てて崩れ去ったのである。そこにあったのは、天才と呼ばれたミュージシャンが抱えていた人知れぬ苦悩と、依存の深い罠だった。