連載開始から10年が経過した1979年、シンエイ動画の手によって本格的なテレビアニメ化が実現した。この映像化こそが、作品を国民的コンテンツへと押し上げる最大の転機となる。動きと声を得たキャラクターたちは一気に全国の子供たちの心を掴み、アニメ産業全体の成長スピードとも完璧にシンクロしていった。
さらに長編映画の第一作『映画ドラえもん のび太の恐竜』のヒットは、日常のギャグから壮大な冒険スペクタクルへのシフトという革新的なフォーマットを確立した。大長編シリーズにおいて、いつもの空き地を飛び出した少年たちは地球規模、あるいは宇宙規模の危機に立ち向かう。近年では、原作の名エピソードを3D CGで再構築した『STAND BY ME ドラえもん』が世界的な大ヒットを記録するなど、メディアの形を変えながらも、原作が持つ物語の骨格はいまなお揺らぐことがない。