音楽家としての功績と並び、彼の名を一躍お茶の間に知らしめたのが、週刊文春での長年におよぶ連載コラム『考えるヒット』だ。文藝春秋から刊行された一連の単行本は、単なる新譜レビューの域を遥かに超え、ヒット曲の構造や社会心理を鋭く分析した文化論として大きな反響を呼んだ。
オリコンチャートの上位曲を容赦なくぶった切る毒舌。しかし、そこには常に音楽への深い愛とリスペクトが溢れていた。テレビやラジオ、NHKの特別番組などでも展開された彼の批評眼は、作り手と聴き手の双方に「音楽をどう聴くべきか」という新たな視点を提供し続けたのだ。