店頭でメニュー表を受け取った来客の多くが頭を悩ませるのが、「とようけ茶屋 メニュー」の二大巨頭である「とようけ丼」と「生湯葉丼」の選択です。
どちらも老舗の職人技が凝縮された逸品ですが、その設計思想と味のベクトルには明確な違いが存在します。
1. 濃厚な油揚げと絹ごし豆腐の調和「とようけ丼」
店の屋号を冠した「とようけ丼」は、四角くカットされた油揚げと厳選された絹ごし豆腐、椎茸を、醤油と砂糖をベースにした秘伝の甘辛いタレでじっくりと炊き上げた一品です。熱々の白米の上にたっぷりと盛り付けられ、中央にはすり生姜と刻み海苔、青ねぎが添えられます。
口に運ぶと、じゅわっと染み出す甘辛い煮汁と、滑らかで大豆の風味が立つ絹ごし豆腐の対比が見事です。濃いめの味付けが白米の甘みを力強く引き立て、まさに「豆腐屋の賄いから生まれた、働く人のための活力飯」という原点を体感できます。
2. 極上のとろみと繊細な大豆の甘美「生湯葉丼」
対するとようけ茶屋のもうひとつの名代「生湯葉丼」は、毎朝工房で引き上げられる新鮮な生湯葉(汲み上げ湯葉)をふんだんに使い、特製の和風出汁葛餡で優しくとじた一杯です。仕上げには本わさびと三つ葉が配され、湯葉の重層的な食感と上品な餡が喉を滑り落ちていきます。
口中に広がるのは、大豆本来のミルキーな甘味と上品な鰹出汁の香り。葛餡によって最後まで冷めず、わさびの清涼感が後味を引き締めます。女性客やあっさりとした京の滋味を求めて「北野天満宮 ランチ」を探している旅行者からは、圧倒的な支持を集めています。
サイドメニューと持ち帰り商品の見逃せない実力
丼物だけでなく、お膳メニューに付く「奴豆腐」や「黒ごま豆腐」、さらには単品で注文できる豆腐の揚げ物類(1個単位で提供される手造り生揚げ等)も驚くべき完成度です。大豆の油脂分が酸化していない新鮮な揚げ油で揚げられているため、油特有の重さが一切ありません。
さらに近年、自宅でもこの味を再現したいという要望に応え、公式に製品化された「生湯葉丼の素」(250g・約2人前)や、伝統菓子「とようけ饅頭」(1折6個入・1,350円)などの「とようけ茶屋 持ち帰り」商品も高い評価を得ています。