上京後の生活は過酷を極めた。ふたりは東京都内の小さなアパートで、実に10年近くにわたり同居生活を送ることになる。1か月の食費を切り詰め、10円単位の計算に頭を悩ませる毎日。コンビとしての仕事はほとんどなく、ライブに出演しても客席には数人しかいないという厳しい現実が重くのしかかっていた。
アルバイトを掛け持ちしながらネタ作りに没頭する日々の中で、世間からの認知は一向に上がらなかった。「30歳までに目が出なければ解散する」という約束を交わし、焦りと不安が募る中でも、彼らは決して互いを責めることなく、二人三脚でネタを磨き磨き磨き続けたのである。