空馬が抜群の手応えで他馬を圧倒し、先頭でゴール板を駆け抜けるシーンは珍しくありません。しかし、どれほど見事な走破タイムを記録したとしても、空馬がレースの勝者として認定されることは絶対にありません。
日本中央競馬会(JRA)の競馬施行規程において、正規の着順認定を受けるためには「所定の負担重量(斤量)を背負った騎手が騎乗した状態で、定められた走路を正しく走破して決勝線(ゴール板)に到達すること」が明確に義務付けられています。
落馬した時点でその馬は正式に「競走中止」となり、レースの成立要件を満たさなくなります。仮に空馬が1番手でゴールを通過した場合、その馬の記録はすべて無効化され、2番目にゴール板を通過した「騎手が乗っている馬」が繰り上がりで公式の1着となります。
また、空馬が走行中に他馬の進路を塞いだり外側に押し出したりする進路妨害を起こすケースもあります。空馬自身に対して降着や失格といったペナルティを科すことはできませんが、落馬の原因を作った別の騎手がいた場合、その騎手に対して騎乗停止や過怠金などの厳しい制裁が下されます。