日本で広く用いられているインフルエンザHAワクチンは、ウイルスを不活化して表面のHA(不活化されたヘマグルチニン抗原)精製成分のみを取り出した安全性の高いワクチンだ。体内に注入された不活化抗原は、B細胞に記憶され、実際のウイルスが侵入した際に素早く大量の中和抗体を産生させる。
近年の医療・製薬産業では、製造プロセスの効率化や高純度化が目覚ましく進んでいる。培養技術の精度向上や製剤安定性の強化により、副反応のリスクを最小限に抑えつつ、効率よく細胞性免疫と体液性免疫の双方を刺激する工夫が重ねられている。こうした製造技術の進歩が、毎年の安定供給と高い安全性を支えている。