じっくりと一人の表現者と向き合うなら『SONGS』の右に出るものはない。「責任者」として番組を牽引する大泉洋の存在が、インタビュー番組としての深度を驚くほど引き上げている。鋭いツッコミで笑いを誘いながらも、ふとした瞬間にアーティストの孤独や創作の苦悩を浮き彫りにする対話の妙は圧巻だ。
一方で、名曲の本質を解き明かす実験場として異彩を放つのが『The Covers』。リリー・フランキーが醸し出すアンニュイで知的な空気感の中、ゲストが自身のルーツとなった楽曲を大胆に再構築する。原曲へのリスペクトと破壊が同居するパフォーマンスは、音楽が世代を超えて遺伝していくプロセスを目の当たりにさせてくれる。